ビオガーデンの住宅施工例。施工の様子

ビオガーデンと言ってもネイチャーガーデン(自然風庭園)の方が合うでしょうか?。山林の一部の風景を庭に持ってくると言う感じです。最近よく耳にするビオトープとはコンセプトが違います。ビオトープは、できる限り自然の生態系を庭に取り戻そうと言うことですが、一般家庭の庭では非常に難しいと思います。植える樹種も一般には流通していませんし手入れも大変です。水生植物にしても池や流れに粘土などを入れないと育ちません。そのため水は濁ってしまいます。地下水や湧水が有れば良いのですが一般家庭には無理な話です。常に新鮮な水が上流より流れてくれば確かに水は澄んできます。自然の川がそうなっています。山歩きをして小川を見つけたとき、濁っているとガッカリしませんか?自然の小川のイメージは澄んでいて川底がきれいに見え、よく見ると小さな子魚が泳いでいるそんなイメージではないのでしょうか。そんな訳で当社の考える一般家庭で施工できるビオ(ネイチャー)ガーデンは、山林を散策していて小さな水音が聞こえてくる近づいてみると小さな清流があるそんなイメージです。
自分の庭で春に山野草が芽生えてくる、樹木の新緑から紅葉また落葉あとの樹木のシルエット、池にはメダカが泳いでいて清流に自生するクレソンが元気に育つ、そんな感じです。実際に当社のビオガーデンはそうなっています。ビオトープの意味する本当の生態系ではありませんが「楽しめて癒される庭」をコンセプトにしています。(画像クリックで拡大)

ビオガーデン住宅編。

ビオガーデン図面

施工時期=H14年9月中旬〜同年10中旬・場所=札幌市近郊・施工面積=約16坪・費用=ないしょ・その他=既存のコンクリート塀有り・屋根からの落雪有り。
  1.
施主に提出した図面です。平面図ってこんなもんです。図面自体には寸法もありません。実際には各部の細かな注意点やアイデアを書き込んだ施工図も有りますが、こちらは未公開です。

ビオガーデン 着工前ビオガーデン 小川の位置決め

2.左
施工前です。全て取り除き全くの更地(何も無い状態)にします。これが大事なんです。
  3.右
水の流れる幅と蛇行の角度等を決定してポンプの吐出し量で急流か、せせらぎかが決まります。写真は地面に溝を堀りコンクリートで形を整えています。この時のコンクリートはGRCと言う工法です。これは鉄筋を配さなくても同等の強度が出ますので、三次元の土壁をコンクリートで固定するのに便利な方法です。

ビオガーデン モルタルの様子ビオガーデン 防水シート傷防止

4.
コンクリートが硬化したらサンダー等で表面を滑らかにします。これは遮水シート自体が1mm程度の厚さなので、傷を付けて穴が開いたりしないようにするためです。実は池の深い所では水の重みと石積みの重みで3ton程度の重量が遮水シートに掛かります。そのため写真にある白いシート(おまじないシート)は、傷防止と重量拡散の役目をします。

ビオガーデン 防水シートビオガーデン 石積み下地モルタル

5.左
おまじないシートの上に遮水シートを敷いている所です。足の裏をきれいに掃除してから歩かないとシートに傷が付いてしまいます。もう一人のおじさんは、裸足でやってました(まじめだなー)。
  6.右
遮水シートの上に更におまじないシートを敷いてやります。写真でおまじないシートが2重になっているのが判りますか?

ビオガーデン 護岸ビオガーデン ポンプ室

7.左
いよいよ石の配置です。石自体はモルタルで固定していきます。石は上から転がってそこで止まった、そんな感じにしています。テレビの某ガーデニング番組で穴を掘っていきなり遮水シートを敷いているのを見ましたが寒冷地では無理があります。ちなみに写真の中央の平べったい石は沢飛び(水の中の飛び石)になります。
  8.右
池の一番深い所です。水深約60cmです。中央に見える窓付きの板は、後でフィルターを仕掛ける役目をします。その左の石を積んでいない所がポンプ室になる部分です。

ビオガーデン 流れ試験ビオガーデン ポンプ室

9.左
水の流れ試験です。ポンプの水量と川幅や勾配の関係で程よく小川風になっているか?水の音を出すために小さい滝(滝と言っても落差10cm程)が有るので、そこの音の確認などをしています。
  10.右
ポンプ室の上にデッキを付けるための土台です。ポンプ室を隠そうと言うこんたんです。デッキ及び土台の材質はWRC(ウェスタンレッドシダー)です。これは木自体が防虫防腐効果を持っているので非常に腐りずらい木です。

ビオガーデン 護岸完了ビオガーデン 活性装置

11.左
石積みとデッキと板塀がほぼ出来ました。このころ雨の日が多かったので、板塀は作業場で木のカットや組立を殆ど済ませ現場取付は1日でした。この板塀もWRC材で作ってます。
  12.右
この装置判りますか?活性水生成装置です。目的は水の腐敗防止ですが、電気も使わず装置の仕掛けも簡単です。中身はセラミックですがマイナスイオンを生成するとかで水が活性するそうです。浄化装置とは違います。メダカや金魚を飼うため塩素殺菌や紫外線殺菌はどうも納得できません。好機バクテリアまでも死んでしまうからです。

ビオガーデン 石山軟石敷きビオガーデン 軟石敷き工程

13.
軟石敷きです。札幌の石山から産出される石山軟石です。加工が比較的自由になるので面白いデザインが可能になる石材です。屋根の雪が落ちる場所で植栽が出来ませんので軟石敷きにしています。縁のガタガタなカット(当社ではランダムカットと言っている)が良いと思いませんか?。

ビオガーデン 雑木植栽ビオガーデン 植栽全景

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植栽をしています。植える木は自然な感じを演出する一番大事な要素です。大きな木を植えただけでは、それらしい雰囲気がまだでませんね。このあと実際に山林へ行き雑木(ぞうき)の苗木や山野草を自然の恵みからほんの少し分けてもらって石の縁や木の間に植え込みます。石畳も見えますね。ハイヒールで歩くと転びます。

ビオガーデン 下草、杉苔植栽ご完成ビオガーデン 小川の様子

15.
完成です。苗木や山野草とコケの生えた流木をあれやこれやと配置してみました。地面が緑に見える所はスギゴケ(杉苔)を植えてます。茶色に見える部分は樹皮の繊維を粉砕した物でマルチング(表面を覆うこと)しています。このマルチングの下にも苔の種を蒔いていますので、春には所々に顔を出すでしょう。使用した樹種も様々で、シャラ・シラカバ・アカエゾ・ツリバナ・ブナ・ヤマボウシ・ムラサキシキブ・コバノトネリコ・エゴ・ヤマモミジ・カエデ・オオカメ・ガマズミ・アオハダ・ナツハゼ・等々です。それぞれの芽吹きの色や時期、花の色や形、きれいな実のなるもの、紅葉のコントラスト、それぞれの木肌やシルエットなど、四季を通しての変化を楽しめるでしょう。水が庭に動きを与えるのは何とも言えない風情があります。清流をイメージしていますから、キラキラ光る水が何とも奇麗ですし、水の音もさわやかです。やはりこの庭って「ビオガーデン」と言うより「ネイチャーガーデン」かなー・・と思います。
最後に、施主がこの庭で仕事の疲れを癒し街の雑踏を忘れていただければと願います。